Live
このライブが発表された時は、なぜこのタイミングで、なぜこんなにキャパシティの大きい会場で、なぜ「YOSHII LOVINSON」と銘打ったライブなのだろう、と思った。ライブが始まる直前まで、そんな思いが心の隅っこにあった。 けれど、1st『AT THE BLACK HOLE…
ライブの中盤、“団地の子供”の前、タンバリンを手にして「これは夢に出てきた天使がくれた妖精の楽器、『うんこべちゃべちゃ』です」と嬉しそうに言うヒロト。前の『ACE ROCKER』のツアー頃からか、ヒロトのMCがどんどんくだらなくなっていて楽しい。ロック…
リクエスト大会は、観客が開演前に友部さんに歌ってほしい曲を紙に1曲書き、その紙が入った箱から友部さんがクジのように1枚ずつ引いて歌うという形式。私も開演前に1曲を書いた。長方形の紙を横長の向きにして書いて、紙を左右で二つに折りたたんで、バーカ…
ライブの序盤でヒロトが「新しいアルバムからの曲は全部やります」と言った後で、「『新しい』て言ってもだいぶ経ってるけど(笑)」と笑っていたように、アルバムリリース直後の2月から始まったツアーはもう10月に。そして、毎回ソールドアウトしないことでお…
このお芝居には、新宿2丁目に縁ある人物として夏目漱石が登場した。彼の代表作『こころ』には、こんな一節がある。「記憶してください。私はこんなふうにして生きてきたのです」。この言葉に応えるように、このお芝居は終始こんなふうに告げていた――「憶えて…
ヒロトは、ステージに登場して歌い始めた瞬間からステージを去るまで、ずっとキラキラして見えた。「ロックンロールの輝き」を反射し続けていた。グリセリーンクイーンの前のMCで、ヒロトは満面の笑顔を浮かべてこう言った。「こんな時間がずっと続けばいい…
とてもいいライブだった。改めてフラカンが好きになった。家を出る前にネットで見た天気予報では、最低気温6℃、最高気温9°(苦笑)。冬のコートを着て向かった雨上がりの日比谷公園はひんやりと澄んだ空気に包まれていた。寒かったけれど、その空気がこの日の…
府中で約1か月前に観たライブについて、私はこう書いたid:ay8b:20130304。「いいライブだった。『素晴らしいライブだった』と言い切っても惜しくないほど、いいライブだった」。それから約1か月が経ってもう一度ライブを観た今、こんなふうに書いたことを少…
予想通り。新作『YETI vs CROMANON』の曲はライブで聞くと、より歌が迫ってきた。全力だけどしなやかで、激情だけど優しかった。痛恨の遅刻で熱気にむせかえる会場に入ったのは19時20分頃。3曲目が終わろうとしていた*1。その直後、CDの曲順通りに演奏された…
いいライブだった。「素晴らしいライブだった」と言い切っても惜しくないほど、いいライブだった。リズムを強調したファンクっぽいアレンジの“トブヨウニ”で始まったライブ。その開放感と相俟ってステージの上の吉井和哉はとても「健やか」だった。ステージ…
毎年恒例となった12月28日の「YOSHII BUDOKAN」は、今年はFC会員限定の「YOSHII BEANS」。ステージを映す大型スクリーンはなかったけれど、客席のどこにいても吉井和哉の存在を身近に感じたのではないかと思えるような、ステージと客席の距離感の近いライブ…
とても感慨深いライブになった。 年末恒例の12月28日の「吉井武道館」でもなく新作アルバムを携えてたツアーでもない武道館でのライブは珍しいなと感じていた。正直、今このタイミングで武道館でライブをする必然性は何なのだろう、とも思っていた。 ライブ…
私にとって初めてホールで観るフラカンは、ふっきれてそうでありながら何かをひきずっていて、いつもと勝手が違うようでいながら堂々としいて、やっぱりいいバンドだなと思った。 1曲目の「はぐれ者賛歌」で、ばばばぁぁぁ〜んと音が鳴った瞬間のぬけ具合が…
3バンドによるイベントで、クロマニヨンズは意外にも2番手(わわわ!)。ステージに登場したヒロトは髪がだいぶ伸びていて、珍しく黒い半袖シャツをボタン全開に。「前に出たドレスコーズがすごく早く終わったからあわてて準備したんだよ(笑)。俺らも早く終…
ライブ前スタンド席から空を見ると、スタジアムの真上に灰色の厚い雲がかかっているけれど、その向こうの海の上の空は明るくて、なんとなく「吉井和哉らしい空」だなと思った。 ライブが始まってから雨が本格的に降り出して、降ったり止んだりしながら最後に…
フラワーカンパニーズ(アコースティック) フロアの左奥に設置されたインストアライブ(よりちっちゃいぐらい)のようなステージにメンバー4人が登場。リラックスした気負わないムードからの1曲目は“発熱の男”(!)。他の曲もそうだったように、アコースティ…
3年ぶりに観た劇団フライングステージのお芝居は、何重にももつれてからまった、ほどこうとするとかえってからまってしまう「家族」という糸の結び目が少しずつ緩んでいくようなお芝居だった。 物語は2011年4月から2012年4月の1年間。東北の由緒ある造り酒屋…
久しぶりに聞いた“中道商店街”や“愛について”も、初めて聞いた“弟の墓”や“手袋と外国コイン”も、アンコールで客席からのリクエストに応えて歌われた“6月の雨の夜、チルチルミチルは”も、歌われている風景はさまざまだけれど、どの歌も言葉のなかに風景が立ち…
アンコールで演奏した新曲「突撃ロック」の歌詞そのもののようなライブだった。<永遠です/永遠です/永遠です/突撃ロック>というフレーズが、ライブ中のどの瞬間にもぴったりあてはまるような、そんなライブだった。クロマニヨンズの歌う「永遠」は終わ…
いいライブだった。 自分にとっての新作『TRIAL』の良さのひとつは、ギターにある。そのことがアルバムの曲順と同じ1曲目の“Revival”が始まった瞬間に十二分に証明される。いつにも増してPeeちゃんのギターが力強く感じる。そして、かっこいい。とにかく、セ…
新作『ACE ROCKER』が素晴らしく、待ちに待ったライブ。雪の舞う、まさに<凍りついた月が香る>(シャイニング)夜。 新作と同じく、ライブの1曲目は“他には何も”。 やらずにいられない 事があります やらずにいられない 事をやるだけなんだ ただ それだけ …
ザ・クロマニヨンズ クロマニヨンズはかっこよかった。いつもかっこいいけど、やっぱりかっこよかった。 1曲目の“ひらきっぱなし”で<はじめから 全開で>と歌ったことを証明するように、2曲目で“タリホー”(!)、3曲目“ギリギリガガンガン”(!!)という…
毎年恒例の「YOSHII BUDOKAN」と重ねた形での「Flowers & Powerlight Tour 2011 〜born-again〜」のツアーファイナル。ツアー中と変わらないセットリストの潔さは、春のツアーも含めて今年1年をかけて歩んできた「旅」への自信とこだわりなのだと思う。 歌も…
約1年ぶりに見たピロウズのライブ。 ツアータイトルにもなっている新曲の“エネルギヤ”。スローなテンポから徐々に熱を帯びて走り出す感じと同じフレーズを繰り返しながら高揚していく感じは、これまでのピロウズの曲にはあまりなかったので新鮮。ライブで聞…
ライブの後、何度もセットリストを眺める。何度眺めても面白いセットリストだと思う。だからこそ、1曲ごとにとても鮮明な印象が残っている。男女の天使が印象的なスタイリッシュな映像を背にして暗がりの中で静かに歌われた“Born”から一転して新たに生み落と…
イベントでクロマニヨンズを見るのはおそらく5年ぶり。10曲のセットリストは最初の1曲を除いて他はすべてシングル曲。 ライブで初めて聞く最新シングルの“ナンバーワン野郎”。CDではその直球っぷりゆえにかえって少しちょっと物足りないと思ったことを申し訳…
メイジャーデビュー10周年を記念して氣志團がホストとなって主催する対バンシリーズギグ。神聖かまってちゃん 神聖かまってちゃんのライブは曲の始まりがギクシャクする。メンバーの誰かが次の曲名を告げてからイントロまで妙な間があったり唐突に始まったり…
この日のライブが自分のなかの深いところにいつまでも残ると確信した。「心に残る」「胸に刻まれる」という言葉は感動の比喩ではなくて、感動そのものだと思った。“球根”につながるピアノソロ。鍵盤が“恋の花”のメロディをかすめるところでもう胸がいっぱに…
開演から30分遅れで席に着いたとき*1、吉井和哉はこの会場では何度もライブをしたことがあると話していた。 NHKホールの3階席から見下ろすステージは、黒い地面に細長い何かが突き刺さっているように見えた。けれど、MCが終わって“おじぎ草”を歌い始めた吉井…
2011年4月10日、日比谷野外音楽堂、ザ・クロマニヨンズ。この日のライブを、私はずっといつまでもはっきりと覚えていると思う。夕暮れが迫る会場いっぱいの歓声のなかメンバーが登場。ヒロトがステージ袖から転がるように駆け出してくる。第一声はもちろん「…