2020-01-01から1年間の記事一覧

THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE ーBUDOKAN SPECIAL-(2020/12/28 日本武道館)

企画・制作TYMS PROJECTからの新型コロナウイルス対策とその協力への感謝のアナウンスの後、開演直前の日本武道館に流れたのは、ジプシー・キングスの“マイ・ウェイ”――映画『パンドラ』の中で、1998年から1999年にかけて行われた年間133本に及ぶ「PUNCH DRUN…

ザ・クロマニヨンズ「MUD SHAKES 全曲配信ライブ」(2020/12/11)

ザ・クロマニヨンズの新作『MUD SHAKES』のリリースに合わせた、バンド史上(ヒロトとマーシーのキャリアにおいても)初の配信ライブを観た。ライブ会場となった、ハイロウズ時代からのプライベートスタジオ「アトミック・ブギー・スタジオ」と思しき場所は…

b-flower『何もかもが駄目になってしまうまで』

無垢で無防備なコーラスから「グラジオラス 胸に抱いて」と軽やかに歌い出される1曲目「イノセンス ミッション」を聞いて、思わず頬が緩むとともに胸の奥がチクりと針で刺されたような気がした。22年ぶりにリリースされたb-flowerのニューアルバム『何かもか…

劇団フライングステージ第46回公演『Rihts, Light ライツ ライト』(2020/11/06 下北沢OFF・OFFシアター)

就職面接において、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染していることを告げなかったことを理由に内定を取り消されたことは違法だと訴えた「HIV内定取消訴訟」をモチーフにした物語。その原告男性へのインタビューと裁判記録を基にした「フィクション」である…

THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE-DOME SPECIAL-(2020/11/03 東京ドーム)

吉井和哉の笑顔が少ないライブだった。印象に残ったのは、涙こそ流れてはいないもののほぼ泣き顔で“JAM”を歌う姿や、ライブの最後の“プライマル”を歌い終わって歯を食いしばりながらマイクをマイクスタンドに戻す姿だった。でも、だからこそ、この日のライブ…

『行き止まりの世界に生まれて』

アメリカの、かつて栄えた工業の衰退により「the Rust Belt(ラストベルト:錆びついた工業地帯)」と呼ばれようになった地域のひとつイリノイ州ロックフォードを舞台に、スケートボードに生きる少年達を追ったドキュメンタリー映画。白人のザック、アフリカ…

スピッツ「猫ちぐら」

デジタル配信でリリースされたスピッツの新曲「猫ちぐら」。新型コロナウイルス感染症により、社会や生活のあり様が潮が満ちるように少しずつ、しかし確実に変化を強いられるなかで、メンバー同士が顔を合わせることなく「リモート」で製作されたこの新曲は…

THE YELLOW MONKEY 「未来はみないで」

2020年4月4日と4月5日に予定されていた、ザ・イエローモンキの東京ドーム公演は、新型コロナウィルス感染症の影響により「開催延期」となった――結成30周年を祝うバンド史上初のドームツアーが発表された昨年8月はもちろん、この新曲が発表された今年3月半ば…

『ジュディ 虹の彼方に』

映画『オズの魔法使い』で有名なミュージカル女優、ジュディ・ガーランドの伝記的映画『ジュディ 虹の彼方に』を観た。「ショウビジネスの光と影」「大スターの栄光と苦悩」というクリシェに落とし込まれがちな物語ではあるけれど、主人公をスターダムに押し…

ザ・クロマニヨンズ ツアー PUNCH 2019-2020 (2020/02/19 千葉市民文化会館)

通算13枚目のオリジナルアルバム『PUNCH』を引っ提げての全58本に及ぶ全国ツアーのホールライブ初日。新作でヒロトが<アア ヤヨイ マヂカ リリィ>(リリィ)と歌う声が頭の中で再生されて、まさに今の季節にぴったりだと思いながら、会場に向かった。ライ…

THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR(2020/02/11 京セラドーム)

開演5分前、白いユニフォームが眩しいブラスバンドがステージ左右の端に並びフランク・シナトラの‟My way”を堂々と奏でた後、趣を変えてアッパーな演奏が始まったと思ったら、そのメロディは‟見てないようで見てる”だった。その演奏が進むにつれて徐々に会場…