Live

THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016(2016/07/09 さいたまスーパーアリーナ)

この日のライブを観てしまうと、「素晴らしい」と心の底から思った2か月前の国立代々木競技場第一体育館でのライブでさえも、このバンドにとってはまだ「硬かった」のだと実感した。あれから、2か月が経って、まさに蛹が蝶になって飛び立ったような、そんな…

THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016(2016/05/11 国立代々木競技場第一体育館)

2016年5月11日19時00分00秒。歓声がもはや悲鳴に変わりそうなほどの興奮と歓喜のなか、ザ・イエローモンキーは帰ってきた。あの日確かに信じたものが幻なんかじゃなく、現実としてそこにあった。ステージ前面の半透明の幕に浮かびがった4人のシルエットを見…

ザ・クロマニヨンズTOUR JUNGLE 9 2015-2016(2016/04/20 中野サンプラザ)

去年の11月から始まった70本(!)に及ぶ全国ツアーの終盤。秋の終わりから冬をくぐり抜け、桜の季節さえも駆け抜けて、ツアー最後の東京でのライブ。 おそらくクロマニヨンズのライブで、今までで最も豪華なセットだった、ステージ上のジャングルを模した装飾…

友部正人「リクエスト大会2016」(2016/04/15 Star Pine's Cafe)

新緑のさわやかな春の夕暮れの吉祥寺の街は、ただそれだけで歌を口ずさんでいるようだった。そんな街で友部さんの歌を聞けることの幸せを噛みしめた。前日まで、「夜よ明けるな」をリクエストするつもりだったけれど、ライブ当日の午後に気持ちが変わって違…

劇団フライングステージ第41回公演『新・こころ』(2016/4/03 SPACE梟門)

夏目漱石の『こころ』を劇団フライングステージならではの独自の解釈で編み直した物語。2008年の初演で強烈な印象を受け、劇団フライングステージのお芝居の中でも特に再演を待ち望んでいた『新・こころ』。あれから8年(!)が経ち、その間の「変わらないも…

吉井和哉「Kazuya Yoshii Beginning & The End」(2015/12/28 日本武道館)

吉井和哉の武道館公演から一夜明けた朝、スーツケースをなくす夢を見た。夢の中でスーツケースをなくした私は、焦って、困っていた。目が覚めた後も、「夢で良かった」と感じるよりも、夢の中で感じた寂しいような悲しいような、そして少し恐いような気持ち…

フラワーカンパニーズ「フラカンの日本武道館〜生きてて良かった、そんな夜はココだ!〜」(2015/12/19 日本武道館)

まさに、「生きてて良かった」という思いを日本武道館を埋めた9000人が分かち合った、そんな夜だった。生きてて良かった、フラカンを好きで良かった、今日この日のライブを観ることができて、本当に良かった。怒髪天による「フラカン応援歌」が鳴り響いた後…

友部正人「ミディの時代―友部正人1989−2008」発売記念ライブ(2015/12/06 Star Pine's Cafe)

ライブ本編とアンコールの終わりでの「ありがとうございました」という友部さんの声の力強さが、ライブの充実を率直に表していた。いいライブだった。『ミディの時代』というタイトルそのままに、1989年から2008年までの約20年間に友部さんがミディからリリ…

ザ・クロマニヨンズTOUR JUNGLE 9 2015-2016(2015/11/10 赤坂BLITZ)

60本(!)に及ぶ前回のツアーが春に終わってから1年と空けずに、新作『JUNGLE9』を携えて始まった70本(!!)に及ぶ全国ツアーの東京公演初日。毎年クロマニヨンズの新しい歌が聞けて、何度もライブに行けるという幸せ。クロマニヨンズのライブ会場には、「幸せな…

劇団フライングステージ 第40回公演『Friend, Friends 友達、友達』(2015/11/01 下北沢OFF・OFFシアター)

この『Firiend, Friends 友達、友達』には、これまで私が観てきた劇団フライングステージのお芝居には登場しなかった人達が何人も登場した。それは新鮮な驚きであるだけでなく、舞台の上に浮かび上がった彼らと彼らが相対する人達との対比が、2015年の日本に…

ましまろ ほーぼーツアー2015(2015/09/27 東京キネマ倶楽部)

カヴァー曲を続けて演奏したライブの中盤、ボ・ガンボスの“魚ごっこ”の前にマーシーが語ったどんととの思い出がとても印象深かった。「ブルーハーツっていうバンド」で沖縄のイベントに出演した時、どんとと一緒に夕暮れの浜辺でギターを弾いて歌った思い出…

YOSHII KAZUYA STARLIGHT TOUR 2015(東京国際フォーラム 2015/07/15)

梅雨明け間近の夏の陽射しが和らぎ始めた夕暮れに、人影まばらな灯りの消えたNHKホールの前に到着して、この日のライブ会場が東京国際フォーラムだったことに気づいた。この時すでに、開演時間の20分前。渋谷から有楽町へ向かうタクシーの窓から見た、柔らか…

YOSHII KAZUYA STARLIGHT TOUR 2015(NHKホール 2015/05/13)

5月の新緑が鮮やかな快晴の日。<愛が終わりのない青空に吸い込まれた>(クリア)のは、こんな青空だったのかもしれないと思うほどの。 5月2日から始まったツアー4本目にして、さらにパワーアップ、ヴァージョンアップした吉井和哉がいた。その確信はライブ…

YOSHII KAZUYA STARLIGHT TOUR 2015(松戸・森のホール21 2015/05/02)

ライブ終盤、「ありがとう、行ってきまーす」と、吉井和哉は清々しい笑顔で旅立ちを告げていた。セットリストが進むほどに声が伸びやかに、動きが軽やかになっていくその様子には、新作『STARLIGHT』とこの日から始まるツアーに対する確かな手ごたえと期待が…

フラワーカンパニーズ<25周年ツアー第四弾>フラワーカンパニーズワンマンツアー「Stayin' Alive」(2015/04/18 日比谷野外大音楽堂)

とてもいいライブだった。 「野音でフラカン」というだけでライブ当日の朝から顔がニヤけてしまう。しかも、お天気も良く*1朝起きてからずっと、気がつくとニヤニヤしている自分がいた。ライブが終わってから、むしろもっとニヤけていても良かったのだと思う…

ザ・クロマニヨンズ TOUR ガンボ・インフェルノ 2014-2015(2015/03/15 STUDIO COAST)

去年の10月から始まった60本に及ぶ全国ツアーのセミファイナル。ライブが始まる前から、会場全体にいつもとは違う熱気が漂っている。ライブ開始時刻直前になると、ステージ付近で将棋倒しが起こったような動きや声が聞こえてくる(危ない)。いつも通り一気…

友部正人「バス停で待っている」(2015/03/07 南青山MANDARA)

とてもいいライブだった。友部さんのライブに対して「いい」「悪い」という形容詞は無粋に思えるけれど、率直に「いいライブだった」という幸せな余韻が残るライブだった。友部さん自身も調子の良さを感じていたようで、3、4曲目が終わったところで「久しぶ…

ザ・クロマニヨンズ TOUR ガンボ・インフェルノ 2014-2015(2015/02/07 千葉市民会館)

いいライブだった。クロマニヨンズのライブはいつもいいけれど、やっぱり今日もいいライブだった。そして、今日の「いい」はいつもよりももっといい、「いい」だったような気がする。ホールの後方の席からも、ヒロトがよく笑っているのが見えた。 去年の10月…

YOSHII KAZUYA SUPER LIVE 2014〜此コガ原点!!〜(2014/12/28 日本武道館)

11月にリリースされたカヴァーアルバムのサブタイトル(「此レガ原点!!」)を1文字だけもじったサブタイトルを持つ、吉井和哉2年ぶりの武道館公演。それは映画に例えるならば、てっきり「スピンオフ(番外編)」だと思って観ていたら、実は新しく始まる本編の…

ザ・クロマニヨンズ TOUR ガンボ・インフェルノ 2014-2015(2014/10/22 TSUTAYA O-EAST)

ライブ開始直後から終盤まで、何本ものミネラルォーターが観客の中から撒き散らかされた。ステージを照らす光を反射しながらキラキラと飛び散る水泡は、ロックンロールの興奮と感激を野蛮に美しく代弁していた。“ダイナマイトブルース”や“ウォルター一撃!”…

友部正人リクエスト大会2014(2014/09/07 Star Pine's Cafe)

友部さんのリクエスト大会は、お客さんがライブ前に書いたリクエストの紙を箱から1枚ずつ引きながら歌う。昨年のリクエスト大会と同様に、幅広いセットリストになった。 第1部では、歌い終えてから「16歳の時にラジオでこの曲を聞いて、僕は歌手になろうって…

劇団フライングステージ 第39回公演『PRESENT』(2014/07/20 下北沢OFFOFFシアター)

1.人生という「贈り物(PRESENT)」 人生で起こることはすべて、嬉しいことも悲しいことも自分への「贈り物(PRESENT)」だとしたら、生きるということは「受け取る」ということなのかもしれない。そして、「受け取る」ことは時に「贈る」ことよりも実は難しい…

SPTZ THE GREAT JAMBOREE 2014“FESTIVARENA”(2014/07/09 武道館)

スピッツが武道館によく似合っていたというよりも、武道館がスピッツによく似合っていた――そんなふうに感じたライブだった。スピッツというバンドの存在感、その不思議さと大きさを改めて感じたライブだった。客席の照明が落ち武道館の会場に観客が身に付け…

フラカン結成25周年ワンマンツアー「4人で100才」(2014/07/04 LIQUIDROOM)

フラカン結成25周年ワンマンツアー「4人で100才」のツアーファイナル。 結成25周年のアーティスト写真のスーツ姿で登場したメンバーは、スーツがよく似合っていた。背伸びしているわけでも、奇をてらっているわけでもなく、身の丈にあったさりげない貫禄があ…

三宅伸治Every Wednesday 2014 三宅伸治・友部正人(2014/06/11 MANDA-LA2)

吉祥寺には6月の雨が降っていた。 最初に三宅さんが登場して4曲ほど歌ってから友部さんが登場して、その後はずっと2人で一緒にそれぞれの曲を演奏。三宅さんと共作したアルバム『ロックンロール、やってます』からの曲を演奏した後で、「この曲はなんていう…

フラカン結成25周年ワンマンツアー「4人で100才」(2014/05/25 千葉LOOK)

いいライブだった。千葉LOOKのステージは低くて、圭介さんはほぼバストショット(台の上で歌った場合)、他のメンバーはほぼ鎖骨から上しか見えなかったけれど、でも、とてもいいライブだった。フラカンの歌には、生きることにつきまとう寂しさや侘しさ、どう…

DiverCity HOT ATTACK ザ・クロマニヨンズ/グループ魂(2014/04/22 Zepp DiverCity Tokyo)

なんと言っても、1曲目が“タリホー”。その後に“紙飛行機”、“ギリギリガガンガン”と続いたところでようやく、4月にリリースしたシングルコレクション『13PEBBELES』を意識したセットリストだと気づいた。これまでにのシングル13曲を全てほぼリリース順に演奏…

友部正人(2014/03/30 吉祥寺STAR PINE'S CAFE)

友部さんのライブに行くと、本を読む人を見ることができる。開場から開演までの間、文庫本や単行本を読む人の横顔や背中は静かだけれど、輪郭がはっきりとして見える。世の中には「質の良い孤独」というものがあるのだとわかる。 友部さんの歌は「質の良い孤…

The Rolling Stones 「14 ON FIRE JAPAN TOUR」(2014/03/06 東京ドーム)

丸ノ内線後楽園駅のホームを降りた瞬間に、わくわくしてきた。黒っぽい冬の服を着た人たちも皆そんなふうに見えた。みんなそわそわと心躍らせていた。ローリング・ストーンズは人を無邪気にさせる。何といってもミック・ジャガーのステージング。圧巻だった…

SPITZ JAMBOREE TOUR 2013-2014“小さな生き物”(2014/1/30 NHKホール)

会場に入って、奥行の深いNHKホールのステージに『小さな生き物』のジャケットのグライダーを髣髴とさせる大きなセットが浮かんでいるのを見て、「ホールらしい」と思った。そして、スピッツホールで観るのは久しぶりだと思った。同時に、それはスピッツのワ…