ザ・クロマニヨンズ
クロマニヨンズはかっこよかった。いつもかっこいいけど、やっぱりかっこよかった。
1曲目の“ひらきっぱなし”で<はじめから 全開で>と歌ったことを証明するように、2曲目で“タリホー”(!)、3曲目“ギリギリガガンガン”(!!)という出しおしみ感の一切ないセットリスト。これが「反則技」というより「正攻法」と感じられるところがザ・クロマニヨンズ。
鉄壁のリズム隊にヒロトのハープとマーシーのギターが絡む“草原の輝き”のブルージーなかっこよさに続く、新曲の“コロッケ定食”のスカの小気味よさ(CDではギロが印象的な曲の入り方を、ライブではコーラスでアレンジしていたのが面白かった)。ストレートなロックナンバーじゃない曲で、ぐんと演奏の上手さが引き立つ感じ。ずっと聞いていたいと思う。
そして、“雷雨決行”。ヒロトふうに類義語を対比させて*1言うならば、「決意じゃない 決断だぜ」という言葉が聞こえてくるような、そんな気がした。
合言葉は雷雨決行
嵐に船を出す引き返すわけにゃいかないぜ
夢がオレたちを見張ってる
単に心を決めるんじゃなく、決めると同時にあらゆる退路を断つということ。そのことを身をもって証明する凄さがクロマニヨンズのライブにはある。と同時に、そのステージの上でヒロトとマーシーは時どき楽しそうに笑い合っていて、決断することは苦しいことでも怖いことでもなくて、楽しくて嬉しいことなんだと教えてくれる。
夢を羅針盤にしたクロマニヨンズのロックンロールはどんどん深く、どんどんシンプルになっている。*2
ザ・クロマニヨンズセットリスト(2011/12/29)
ひらきっぱなし
タリホー
ギリギリガガンガン
底なしブルー
グリセリン・クイーン
草原の輝き
コロッケ定食
雷雨決行
紙飛行機
ナンバーワン野郎!
エイトビート
クロマニヨン・ストンプ
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フラワーカンパニーズ
フラカンのライブを観るのは約2年ぶり。クロマニヨンズ終了後、波が引くように人がいなくな会場にちょっと不安も感じつつ、一番大きなEARTH STAGE(豪華な照明。大きなスクリーン)でフラカンのライブを観ることにわくわくする。
映画『ピンクフラミンゴ』のSEとともにメンバーが登場して、ライブが始まってしまえば観客の多い/少ないは気にならないというよりも、1曲ごとに増えていく。個人的にはアルバム『チェスト!チェスト!チェスト!』の曲をライブで聞くのが初めてだったので、それが嬉しかった。特に“切符”。
そして、中盤の“深夜高速”(イントロでの歓声の大きさ!)と“東京タワー”。この1年、変わったこともあったし変わらないこともあったな…と、我が身を振り返りつつ聞く。
歳はとるぜ 汚れてくぜ いつか死ぬぜ 神様はいないぜ
(東京タワー)
この歌詞の通りかもしれないと思うこともあるけれど、でもこうやってそれを顔を真っ赤にして歌うフラカンがいてくれることに素直に勇気づけられる。
ラストは“真冬の盆踊り”。スクリーンに映し出された大勢の「ヨサホイ風景」に顔がにやける。来年は代打じゃなくてスタメンとして呼んであげてほしいと、渋谷陽一と兵庫さんに念を飛ばす。
フラワーカンパニーズセットリスト(2011/12/29)
馬鹿の最高
終わらないツアー
切符
深夜高速
東京タワー
恋をしましょう
チェスト
真冬の盆踊り