SHINJUKU LOFT 40TH ANNIVERSARY 40YEARS×40LIVES FIRST DAY SPECIAL 2MAN ザ・クロマニヨンズ×ニューロティカ(2016/09/01 新宿ロフト)

岡山っていうところあって、今もあると思うけど、岡山から上京してきて僕が憧れた東京は、六本木でも銀座でもなく、新宿ロフトでした」―-新宿ロフト40周年を記念するライブシリーズの初日。このMCはもちろん、そのライブ全体を通して、ヒロト新宿ロフト、そして対バン相手のニューロティカに対する愛着と敬意が感じられる場面がいくつもあった。ヒロトが「あっちゃん」と言う度に、会場全体が何とも言えず温かい空気になるところに、ニューロティカの、あっちゃんの存在感を感じたりもした。

ほぼ全てのシングル曲で構成されたセットリストの中で、むしろハイライトはライブ中盤の“草原の輝き”と“底なしブルー”だったのかもしれないと思った。鉄壁のリズム隊に、マーシーのギター、ヒロトのハープが絡まる間奏が、間奏ではなくサビなのだと納得するほどのかっこよさ。
そして、個人的には6曲目の“スピードとナイフ。曲のイントロ、ベースが鳴った瞬間に思わず声を上げて飛び上がった。

変わらないものなんか 何ひとつないけど 
変わるスピードが 違ったんだなあ

心を切るナイフ ためらい知らぬナイフ
ひとふりひと太刀で 別々の傷をつけた

変化に抗うことなくそれを認め、「傷をつけられた」ではなく「傷をつけた」と歌うということ。別れに伴う諦めや被害者意識を拭い去る歌は、心を自由にしてくれる。そういう歌を「ロックンロール」と呼びたいと思った。
ザ・クロマニヨンズはかっこよかった。いつもかっこいいけど。

ザ・クロマニヨンズセットリスト(2016/09/01)
弾丸ロック
タリホー
ギリギリガガンガン
紙飛行機
今夜ロックンロールに殺されたい
スピードとナイフ

オートバイと皮ジャンパーとカレー
エイトビート
グリセリンクイーン
草原の輝き
底なしブルー
突撃ロック
雷雨決行
ナンバーワン野郎
エルビス(仮)
クロマニヨン・ストンプ

付記:ヒロトが「今日はあっちゃんがいっぱいしゃべったから」と言ったとき、「いや、あっちゃんいつも通りよ…」と思った観客は多数だったはず(笑)。