ザ・クロマニヨンズ ツアー 2010-2011 ウンボボ月へ行く(2010/12/7 SHIBUYA-AX)

開演前は星空だったステージに青白い地球が降りてきて、ウンボボが月に到着。
1曲目“オートバイと皮ジャンパーとカレー”から新作を曲順通りに駆け抜けていくバンドはまさに<はじめから 全開で 止まる気もなし>(ひらきっぱなし)。
ライブで鉄壁のリズム隊を背にすると新作の曲はそのスタイルや表情の違いをはっきりさせるだけでなく、どの曲もメロディが圧倒的にいいことを再確認させてくれる。
そして、実にエモーショナル。

サグラダファミリアは 今ちょうど完成

そう歌われたときのぐわっと胸に迫ってくる何か。名前をつけたり眺めたりすることができない、ただただ胸にこみ上げてくる胸を熱くする何か得たいの知れないもの。そんな得たいの知れない何かに突き動かされる続けるヒロトが本当にすごかった*1

本編の終盤に演奏された“我が心のアナーキー”と、アンコールで鼓笛隊のようにステージに4人が横一列に並んで演奏した“南南西に進路をとれ”*2。無敵の行進曲(マーチ)。幾千の敵を倒す強さを持っているからではなく、幾千の敵がいるとしても自分の一番好きな場所に向かって進路をとる心の自由(アナーキー)を持っているという意味で、クロマニヨンズは無敵だと思った。

デビュー以降、アルバムもライブも今が一番いいと断言できる。そんな素晴らしいライブだった。

ザ・クロマニヨンズ セットリスト(2010/12/7)
オートバイと皮ジャンパーとカレー
伝書鳩
あったかい
底なしブルー
キャデラック
多摩川ビール
グリセリン・クイーン
草原の輝き
スピードとナイフ
ムーンベイビー
鉄カブト
ひらきっぱなし
7月4日の横田基地
ボンジュール ロマンマン
いきもののかん
我が心のアナーキー
エイトビート
ギリギリガガンガン
あさくらさんしょ
紙飛行機


(encore)
南南西に進路をとれ
ネギボーズ
タリホー

*1:本人が冗談まじりに言った「正面から見たらジャイアント馬場。背中はバンビ」のようなその身体のキレのすごさ。

*2:大太鼓をたたきながら歌うヒロトのかっこよさ。