オートバイと皮ジャンパーとカレー

クロマニヨンズはあいかわらずだ。「ロックンロールがロックンロールについて考えすぎている」21世紀の片隅で、あきれるほどにあっけらかんとあいかわらずだ。

オートバイと皮ジャンパーとカレー”。もう、タイトルだけで笑ってしまう。「あぁ、マーシーだ」と嬉しくなってしまう。そして、聞き手以上にバンドが嬉しそうな顔で演奏していることが伝わってくる。
好きなものについて語るとき人はみな嬉しい顔になる。けれど、クロマニヨンズの場合それは噂話をしているわけじゃない。彼らが歌う「好き」はいつだって告白だ。クロマニヨンズは真顔で全力で愛の告白をし続けている。

オートバイ、皮ジャンパー、カレー、日曜日、拳銃、そしてロックンロール。愛の告白に理由や理屈はいらない。伝えるべきことは「あなたが好きです」、ただそれだけ。だから、<いかすぜ はやいぜ オートバイ>という歌詞の単純には、なんの不足もない。満ち足りている。
不足ではなく自足としてのロックンロール。

クロマニヨンズはあいかわらずだ。そのロックンロールへの愛は、あいかわらず、変わらない。

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